衝動買いをして後悔した経験、誰にでも一度はありますよね。
ただ、同じような後悔を繰り返して悩んでいる方も、多いのではないでしょうか。
例えば、下記のようなことに心当たりはありませんか?
□セールで購入した服があるが、着ることなくお蔵入りになって後悔している
□予定外のものを購入し、不満点があったため買ったことを後悔している
□安いからと買ったものが、結局使い道なくしまってあり後悔している
こうした後悔に陥るのは、ほとんどの場合「衝動買い」が原因です。
衝動買いの厄介な点は、その名の通り「衝動」にあります。
目の前にあるものを手に入れたい!という衝動が一度でも起こってしまうと、冷静な判断ができなくなるのです。
つまり、本当に必要なものかどうかの判断が鈍るということです。
しかし逆に言うと、その衝動を避けることができれば衝動買いを防ぐことも可能になります。
そこで今回は、衝動買いによる後悔を防ぐための超合理的な「頑張らない」予防策をご紹介。
浪費癖のある人や衝動買いによる無駄遣いに悩んでいる人は、ぜひ参考にしてもらえれば幸いです。
もくじ
予防策その1|売る側の「買わせる心理戦略」を理解する
衝動買いによる後悔を防ぐ方法として効果的なのが、セールスマーケティングについて知ることです。
簡単に言うと、店側の販売戦略を理解しましょうということです。
商品を売る側は、さまざまな心理法則を利用して消費者に商品を買ってもらう戦略を立てています。
その「買わせる仕組み」を理解し、衝動買いしやすい状況が作られていることをまず理解しておくことが重要です。
今回はその中でも、代表的な下記7つの販売戦略についてご紹介します。
□お得感を与える
□検討する時間を与えない
□手軽に買わせる
□買う理由を正当化させる
□3つの選択肢を与える
□多くの人が支持している感を演出する
□試食・おまけ・接客サービスの活用
順番に解説しますので、ご自身がよくハマっている販売戦略がないか要チェックです。
お得感を与える
衝動買いをさせるために売る側が特に活用しているのが、「お得感」を出す販売戦略です。
気になっていたものが普段の価格より安い値段になっていると、買う予定がなくてもついカゴへ入れてしまうことってありますよね。
私たち消費者は、まんまとこの「お得感」の罠にハマっているのです。
検討する時間を与えない
市場では、消費者に「今、買わないと損をする!」という心理を与える「希少性の原理」も多用されています。
□タイムセール
□期間限定
□限定品
□残りわずか
こんなフレーズに惹かれて、予定外のものを買ってしまった経験はありませんか?
需要に対して供給が少ない状況になると、そのものに対する価値が高く感じられるもの。
購入するかどうかよりも、「これを今すぐ買わなければ!」という気持ちに流されてつい買ってしまうのです。
売る側は、消費者のこうした心理を巧みに活用して、検討する時間を与えない販売戦略を立てています。
手軽に買わせる
商品を手に入れるまでのプロセスが簡単であるということは、消費率が増えることに直結します。
その代表的なツールが、ネット通販です。
実店舗に足を運ぶ手間がなく、スマートフォン1つあれば簡単に商品を購入でき手元に届きますよね。
これは一見、消費者にとってもメリットのように感じますが、予定外のものを買う原因にもなり得るのです。
手軽さというのは便利な反面、売る側が購入率やリピート率を上げるために、販売戦略として活用しているということをよく覚えておきましょう。
買う理由を正当化させる
人はものを買うとき、買ったことを後悔しないために買うことを正当化する理由づけを行います。
□自分へのご褒美に…
□高いけど、どうせ必要なものだから…
□もうすぐ給料日だし…
こうした理由づけが、衝動買いの後押しとなるのです。
売る側は、もちろんこの心理現象を把握しています。
商品そのものの価値だけでなく、消費者に買うべき理由を提示し、私たちの購買意欲をわざと刺激してくるのです。
自分が理由づけをしているようで、実は店側からそう思わせられている可能性が高いということは覚えておくと良いでしょう。
3つの選択肢を与える
3つの価格帯の商品を並べると、多くの人は真ん中の価格帯の商品を購入すると言われています。
この原理は、「松茸梅効果」と呼ばれています。
「一番高いものは贅沢だし、一番安いものだと失敗しそう…」
このような心理が働くと、人は最もバランスが良さそうな真ん中の商品を選ぶことが多くなるのです。
また、消費者は欲しいものに3つの選択肢を与えられると、「買うかどうか」よりも「どれを買うか」という選択をする場合が多くなります。
売る側はこの原理を活用し、買ってもらいたい商品を真ん中の価格帯に設定して消費者を巧みに誘導しているのです。
多くの人が支持している感を演出する
人は、大勢が支持しているものに価値を感じやすい傾向があります。
これを「バンドワゴン効果」と言います。
□当店売上No.1!
□あの〇〇さんも愛用!
□500万部突破!
例えば上記のようなフレーズには、「売れていそう」「間違いなさそう」と思わせる効果があり、商品説明や店頭のPOP広告などにも多用されています。
冷静に考えると、多くの人が支持しているからといって、必ずしも自分にとって良いものだとは限らないことは明白でしょう。
しかしながら、売る側はこのようなバンドワゴン効果を私たち消費者の購買意欲を掻き立てるのに巧みに活用しているのです。
試食・おまけ・接客サービスの活用
他者からしてもらったことに対して、お礼をしたくなる心理のことを「返報の原理」と呼びます。
買い物の場面でも、売る側はこの返報の原理を活用した販売戦略を行なっています。
□試食
□おまけ・サービス
□接客サービス(時間をかけた丁寧な説明・名前を覚えてくれていた特別感)
店側は、上記のようなサービスを提供することで、返報の原理により消費者の購買行動を促しているのです。
何かを提供してもらえるという点では、消費者にとっても一見メリットに感じますよね。
しかしながら、売る側はそれ以上に大きいメリット(商品の購入)を手に入れるために、上記のようなサービスを提供しているということを念頭に置いておきましょう。
予防策その2|衝動買いを防ぐ習慣を身につける
店側の買わせる戦略について知ったところで、続いては普段からできる衝動買いを防ぐ習慣7つをご紹介します。
□情報を見ない
□「欲しい!」と思ったら必要性を自問する
□買って解決しようとする習慣をやめる
□今それを買わなくてよい理由を考える
□日用品を買うくらいの平常心で買う
□他人の目線(見栄)のために買わない
□衝動買いの抑止力になる大きな目標を立てる
ご自身に効果のありそうな項目だけでも良いので、ぜひ習慣に取り入れてみてください。
情報を見ない
衝動買いを防ぐのに最も効果的なこと、それは「情報を見ない」ことです。
店舗ではもちろん、通販サイトやSNSでの情報も見ないこと。
何かめぼしい商品情報を入手すると、つい欲しくなってしまうのが人の心理というものです。
逆に言えば、知らないものを欲しいと思うことはないので、情報を見なければ買いたくならないのです。
ウィンドウショッピングやネットサーフィンが習慣になっている人は、その習慣を見直すことが衝動買いを予防する近道になるでしょう。
「欲しい!」と思ったら必要性を自問する
何かを「欲しい!」と感じたら、「欲しい」=「買わないといけいない」になっていないか自問しましょう。
大抵の場合、「欲しい」と「必要性」はイコールではないはずです。
今の生活に本当に必要なものなのか、ただ欲しいだけなのか、冷静に落ち着いて考えれば自ずと答えは見えてくるでしょう。
買って解決しようとする習慣をやめる
多くの人は、新しいものを購入することにワクワクし、満足感を得ます。
しかしながら、アップデートする必要のないものまで買い替えようとする必要はありませんよね。
それはただ単に、ドーパミンによる幸福感を求めてその商品を手に入れたいと感じているだけです。
大抵は手持ちのもので解決できますし、新たに買わなくても十分機能しているということに気づきましょう。
買って解決しようとする習慣がある人は、「すでに十分持っている」という認識を強く意識することが大切です。
今それを買わなくてよい理由を考える
一度欲しいと感じてしまうと、「どうしても今すぐに手に入れたい!」という衝動に駆られます。
ところが実際は、今すぐに買わなくても生活に何の支障もないのです。
特に予定外のものを買おうとしているとき、この「今すぐ欲しい」衝動に負けてしまう人が多いでしょう。
しかしほとんどの場合は、判断を翌日に持ち越すことで、今買う必要はないと気づきます。
買う理由ではなく、買わない理由を探すクセをつけると、衝動買いを防ぐのにとても効果的です。
日用品を買うくらいの平常心で買う
感情で買いがちな服や雑貨は、日用品を買うくらいの平常心で買えるようになると、衝動買いがなくなります。
コツとしては、ワクワクした気持ちではなく、生活用品を調達しに行くつもりで買い物へ行くこと。
はじめは難しいかもしれませんが、意識していくうちに「欲しい」という感情と「必要か」という合理的判断を分けて考えられるようになります。
特に買い物をすることでストレスを解消している人は、時間をかけて買い物以外にストレス発散方法を見つけることが成功のカギとなるでしょう。
他人の目線(見栄)のために買わない
流行に敏感な人は、見栄のために衝動買いをすることも多いでしょう。
しかしながら、他人の目線を気にしてものを選ぶことは、まさに他人軸で生きているようなもの。
他者にどう見られるかではなく、「自分がどのようにありたいか」を優先してものを選べるようになると、浪費も抑えられるでしょう。
衝動買いの抑止力になる大きな目標を立てる
衝動買いをしてしまう人は、ある程度大きな金額を貯める必要があるくらい「大きな目標」を設定することで浪費を防げます。
例えば、下記のような目標です。
□30万円の高級バッグを買う!
□海外旅行に出かける!
□全身脱毛に通う!
このように、衝動買いに使っていたお金を大きな目標達成のために貯めておくことで、無駄遣いが自然と削減されるでしょう。
衝動買いの原因がわかれば、もう後悔しない!
さて今回は、衝動買いによる後悔を防ぐための超合理的な「頑張らない」予防策についてご紹介しました。
浪費癖のある人や衝動買いによる無駄遣いに悩んでいる人の、参考になる点があれば嬉しいです。
それでは、今日はこの辺で。